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医局情報発信コーナー

白衣の羽〜医療の未来への旅〜
2025年05月28日

日本内科学会ことはじめ

カテゴリ: 学会・研究会関連

お久しぶりです。山本です。
先日、「医学生・研修医・専攻医の日本内科学会ことはじめ 2025大阪」に参加し、症例報告として「JAK阻害薬にて低疾患活動性を維持する関節リウマチ患者に生じた難治性下腿疼痛に対し、トリガーポイント注射が著効した一例」を発表させていただきました。

この「ことはじめ」は、日本内科学会が若手医師・医学生を対象に開催する年に一度の教育イベントで、内科の魅力や可能性を広く伝えることを目的としています。当日は全国から多くの医学生、初期研修医、専攻医が集まり、各分野の第一線で活躍されている先生方による講演やディスカッションが行われました。
私自身、今回の発表を通じて、準備の大切さとプレゼンテーションの難しさを実感しました。特にスライドや原稿の作成には多くの時間を要しましたが、その過程で岩崎先生には何度も丁寧なフィードバックをいただき、内容の練り直しにも根気強くお付き合いくださいました。この場を借りて、心より御礼申し上げます。発表当日は緊張のあまり、原稿を覚えきれず下を向いてしまう場面も多く、反省点として次回に活かしていきたいと思っています。
また、他の研修医や専攻医による非常にレベルの高い発表を間近で見て、大いに刺激を受けました。「ほとんど変わらない年次でもここまで完成度の高い発表ができるのか」と感銘を受け、自分自身のさらなる成長を目指す原動力になりました。

症例発表とは別のブースで行われていた、ディベートセッションも研修医や専攻医が悩むテーマで行われおり、印象的でした。
「都市部 vs 地方の研修・勤務」では、あけぼの診療所の下山祐人先生が都市部の研修について、七山診療所の阿部智介先生が過疎地での実践的な医療について語られ、医療の現場が持つ多様な魅力と課題を改めて感じさせられました。
また、「大学院入学の意義」や「スペシャリスト vs ジェネラリスト」「入局の意義」など、進路に直結するテーマが並び、それぞれの演者の実体験に基づいたリアルな語り口が、今後のキャリア形成を考える上で大きなヒントとなりました。

現在、私は10月に開催される救急医学会にも抄録を提出済みで、引き続き準備を進めているところです。当科では学会発表への参加が積極的に推奨されており、上級医の先生方によるきめ細やかなサポート体制も整っています。初めての発表に不安がある方でも、安心して挑戦できる環境が整っているのは、当科の大きな強みのひとつです。
今回の「ことはじめ」への参加を通じて、内科の奥深さと面白さ、そして自らの進むべき道について多くの気づきを得ることができました。今後も学びを重ね、より良い医療を提供できるよう努力していきたいと思います。

埼玉医科大学病院 緩和医療科
山本 航史郎

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